テーマ研究

研究主題

    
科学的な見方・考え方を育てる生活科・理科学習指導法の研究
 
           ─ 根拠をもとに考えを表現する活動の工夫を通して ─


主題の意味

(1)「科学的な見方・考え方」とは
    科学とは、広辞林によると「世界と現象の一部を対象領域とする、経験的に論証できる一般的系統的な合理的認識」とある。つまり、現象、事象、対象を論理的に説明できる理解と捉えることができる。新指導要領では、「科学」は、実証性、再現性、客観性といった条件を満たしているものとして定義されており、「科学的」ということは、これらの条件を検討する手続きを重視するというという意味としてとらえられている。 見方や考え方とは、問題解決の活動によって児童が身につける方法や手続きと、その方法や手続きによって得られた結果および概念を包含している。

(2)「根拠をもとに考えを表現する活動」とは
  
  自然の事物・事象に触れた感動や気づき、観察・実験から得られた結果、これまでの生活経験や既習経験で培われた素朴概念、学習によって得られた概念などをもとに、自らの考えをつくり、言葉や絵、図などで表現することを意味している。 理科の学習は、児童がもっている自然についての素朴な見方や考え方を、観察、実験などの問題解決の活動を通じて、少しずつ科学的なものに変容させていく営みである。このことから考えると、理科における問題解決学習は、知識・概念を根拠として見通しをもって観察・実験を行うことで実証していき、その際に、時間や場所を変えて複数回行っても同一の結果が得られることで、多くの人に承認され、公認されるといった、科学的な見方・考え方に変容させていく手続きを指す。 また、生活科の学習における問題解決学習は、活動に入る前に自分なりの見通しを表現すること、及び、活動を通して得られた気づきを言葉、絵、動作、劇化などの方法により表現する場面において、自分の気づきや考えを他者に分かりやすく根拠を踏まえて表現することと考える。特に生活科では、表現したことをもとに、他者と交流して、お互いの気づきを認め合ったり、振り返り捉えなおしたりすることが必要とされていることから、自分の気づきを表現する際には、交流する他者に分かりやすい(根拠のある)表現にする活動を指す。


研究の目標
  
 根拠をもとに自分の考えや自分の気づきを表現する活動を通して、科学的な見方・考え方を育てる生活科・理科学習指導法を究明する。

研究の仮説
  
 子どもが、観察・実験を行ったり、自然の事物・現象とかかわったりする中で得られた結果及び気づきをといった根拠をもとに、科学的な言葉や概念を使用して考察し、他者に分かりやすく表現する活動の場を工夫すれば、科学的な見方・考え方を育むことができるであろう。
 
研究の内容
  
 科学的な見方・考え方を育てるためには以下のことが必要であると考える。
  【理科】
  
 ○科学的な体験(観察・実験等)の充実を図る。
   ○科学的な用語を使用した知識や概念の定着を図る。
   ○観察、実験の結果を整理し考察する学習課程の工夫を図る(知識伝達事例化学習の実践)。
   ○得た科学的な知識や概念を活用して、説明したり実験したりする


  【生活科】
   
気づきの質を高める=科学的な見方・考え方の基礎を養うことにつながることから、以下のことを行っていく。
   ○活動の見通しがもてる「めあて」を設定する。
   ○活動の視点を与える。
   ○「見付ける」「比べる」「たとえる」活動の充実を図る。
   ○問い返しを通して、子どもの気づきを引き出したり、価値づけたりする。


   本年度、上記の内容を充実させるための手立てとして、言語活動を重視する。

各学年の子どものめざす姿

研究構想図