カモメのおみちゃん
クヮーオ クヮーオ
どいたどいた!!カモメのおみちゃんが1年ぶりに小呂島へ帰って
きたぞ!!冬の間はここがおいらの基地なんだ。おいおいウミネコ
君知らんぷりはないだろう。
それにしても、ちょっと多すぎやしないか?こんな小さな岩に。それに、
白ウンチいっぱいたらして、汚いぞ!もうちょっと清けつにできない
かい?。おや、またまた黄色いハイヒールのウミネコ君が一羽やってき
た。飛び方は、おいらとよく似て美しいんだが、ミャーオ ミャーオとそ
の声が品がない。それに、小呂島の100匹のネコさん達もその声が
まぎらわしいって、本当は迷惑がってるの知らないな。
おっと失礼。よく見るとウミウ君も7羽ここでお休みだった。じっとえ
ものをねらってるな。夏場は、島の子のとび込み台。福岡市でただ一
つプールを持たない小中学校の子ども達の、ここが自然のとび込み台
だ。でも冬の間は、おいらたちのとび込み台じゃなかった、羽休めの
場。季節によって島の子達とおいら達の使い分け。世の中うまくでき
てるもんだ。
おっ、またまたやってきたな。なんだお前はおいらの仲間セグロカモ
メ1年生じゃないか。体は、おいらと変わらず大きくなってきたが、
その胸元の茶っぽいマダラもようは、まだまだひよっ子のあかしだ。
おれを見てみろ。まぶしいまでに真っ白い真綿のような胸元を。
おっとっと、そんなにいばるなって。?
なるほど、日頃うるさいウミネコさんも純白のビロードのような見事な
体だ。これは、失礼した。その飛び方も、なかなかサマになってるぜ
ここらでちょっとおいらの仲間のセグロカモメの成長ぶりを紹介させて
くれ。向こうの2羽が、まだ生まれて1年生だ。胸元の茶っぽいまだら
もようでそれが分かるだろう。くちばしも、まだ黒くて青二才いや黒二
才かな?。もう羽も大人(3年生)に近づいて、灰色に変わってきてい
るだろう。それに、くちばしも黄色に赤い紅つけて。そして、なによりも
ここ、ほらこいつの足を見てやってくれ。すっかりピンク色のハイヒー
ル。これが何よりも大人に近づいているしるしだ。人間なら成人式っ
てところかな。
おっ、ウミウ君。何かを見つけたな。君はいいよな。玄界灘めがけ
まっさかさまに飛び込んで、その長いくちばしで、小魚をパックパク。
でも、あんまりとりすぎるなよ。たくさんとった日にゃ、欲ばらずにおい
ら達にも時々分けてくれよ。おたがいにこの羽休めの基地を共有し
てるんだ。助け合おうぜ。
では、そろそろおでかけだね。
ウミウ君いってらしゃーーーーい。せいぜいがんばってくれーーー。
おーい、おーい、さっきの話、わすれないでくれよーーー。
さて、おいら達もウミウ君ばっかりたよりにしないで、ちょっとえものさ
がしをはじめるか。いつものように伝馬船(てんません)のおじいちゃ
んが釣り落とした小魚を分けてもらうとしよう。あんまり近くに行っちゃ
じゃまになるから、ここらで待つことのにしようぜ。ほら、ウミネコ君、
シーッ。静かに、し・ず・か・に。
                                   おしまい
               
                (撮影は、本校中学部 今村浩一 教諭)