光明寺 小田観音                                

この寺は、小田川沿いの山麓にあり、神亀5年『728』に、聖武天皇の勅願時として、法隠禅寺が開山となり 建立されました。
当時は、七堂伽藍が建ち並び祈祷殿や錦撞堂、ふもとには、大門もありました。

ご本尊の千手観音【小田観音】(約2m)は、清賀上人の作りで『福岡三観音【他は千如寺悲王院の雷山観音正覚寺の油山観音】』の一つと伝えられています。

脇立は十一面観音と不空けん索観音です。

また、ここは、和銅六年【713年】に始まった日本最古の親音霊場と云われる
「九州西国霊場」(日本最古)の第13番札場にもなっています。

小田支石墓は、昭和10年に、光明寺の東に位置する小田砂丘遺跡において発見されたが現在では大石の一部が残されるのみとなっています。

観音菩薩は、人間のあらゆる災難を救うとして広く信仰され、かつて、この観音のお札を持って戦地へ行けば、無事に還れるとひそかに人気を集めたといいます。
お堂の中の絵馬は保存状態がよく、今でも色鮮やかです。
小田観音は、先頃まで福岡市博物館「空海と九州のみほとけ」展で展示されていました。